Pocket

催眠療法というのは、催眠と呼ばれる現象を利用した治療法になります。その為、催眠をどのように利用するかという点が重要になってきます。

催眠状態とは、意識のあり方が通常とは異なる状態にあり、自発的な行動が抑制されており、催眠療法を行うものの言葉に対する影響力が大きくなっている状態と言えます。これを被暗示性が高まっている状態といいます。しかし、完全に治療者の言いなりになるわけではありません。

ここでは、それぞれの問題に対してどのように催眠療法を用いているのかを紹介します。

 

不安症に対して

不安や自律神経系の問題に対しする催眠療法は、リラクセーションにかなり近いものになります。例えば、筋弛緩法に代表されるように、筋肉の弛緩を中心に、温感や体感などを暗示に含めていきます。

特にパニック障害などのパニック発作に関しては有効である印象があります。パニック障害を増悪する要因には様々なものがありますが、背景にあるトラウマ、心理的葛藤などが症状を増悪させます。このような問題に催眠療法によってアプローチをすることも可能です。

 

嫌悪的なものに対して

音嫌悪症(ミソフォニア)、性嫌悪症、醜形恐怖症、トライポフォビア(集合体恐怖症)、巨像恐怖症、ダム穴恐怖症、嘔吐恐怖症、強迫症などに対しては認知行動療法を補足する形で、催眠下で、それらの刺激が気にならなくなる暗示を入れていきます。特に嫌いな食べ物などにも有効です。

 

解離症の治療補助として

解離症へのEMDRを行う場合は、催眠下で行ったほうが良いため、催眠下でEMDRを行っています。通常のトラウマ・PTSDの問題の方であっても、必要があれば、催眠下で行ってもらいます。催眠下で行ったほうが、突発的なフラッシュバックが抑制できるために安全に治療ができます。

 

「頭がごちゃごちゃする」

心配、ADHD、ストレス過多などで、「頭がごちゃごちゃする」という方は、催眠状態に深く入って頂きます。この「頭がごちゃごちゃする」というのは、自発的な行動なので、催眠状態が深まると静かになっていきます。そして、頭がすっきりとした感覚になります。

 

「後悔していること、思い出したいこと」

催眠下では、過去の体験を思い出したり、追体験することができます。例えば、ずっと心残りになっていることを催眠療法の中で思い出してもらい、その体験をやり直してもらうこともできます。特に死別やペットロスなどの複雑性悲嘆のような状態でもこれは必要になってきます。また、時に『思い出したいこと』を催眠療法の中で思い出すことも可能です。

 

 

Pocket